木のペンダントはペンダントトップができてから、石(天然石)やコットンパールなどとワックスコード、あるいはコードのみを取り付けて仕上げていくわけです。アクセサリーなどを創り始めたころは天然石やコットンパールなどの付属物はつけていませんでした。

しかし、アクセサリを身に着けている人を観察していると、光物がついている(というよりかむしろ光物そのもの)ものがよく見られます。実際イベントに行ってもそうですが、そういったものが目に付くし、売れ行きもいいようです。
(あくまでも自分の感覚です)
そこで、私も光物(石やその他の付属物)をつけてみました。するとどうでしょう。売れ行きが全く違います。結局「流行り」というかお客様の好みに合わせてといか、そういったものをせっせと作り、販売してきました。しかし、それをやると際限がないのです。
そして、売れるものを作るというのも大事な要素であることは間違いありませんが、装飾品をたくさんつけると、それに付随して取り付ける金具や装飾するための人工物が増えていくのです。
私は本来無垢の家具を作ることを生業としています。木の表面仕上げは手道具の鉋で仕上げます。木の接合もほぞ組などできるだけ昔ながらの伝統的な工法を用いて、釘やネジの仕様は最小限に抑えて作っていきます。
装飾品(アクセサリー等)を作るにしてもそうした生業からできるだけ近いところにいたいと思う気持ちがあります。できるだけ人工物は使用しないことが自分のモノづくりの柱なわけです。(もちろん金具やそのほかの付属物に頼らざるをえないものもあります、例えば「KEY HOLDER」や「イヤリング」といったものですね。 ああ、悩ましい・・・・・ )
そんなことを考えるうちに、最近では「回帰」というかもとの付属物のつかないペンダントに戻りつつあります。天然石やその他の付属物、金具などこれまでの在庫がありますので、(ただ処分してしまうのはもったいないので)しばらくは無垢のペンダントトップに装飾品のついたものも作りはしますが、そうでないものにどんどんシフトしていきます。

きっと売れ行きは↓ でも、少しでも気持ちにわだかまりがなくなるだけ、日々の作業に前向きになれると思います。
そんなわけで、よろしくお願いいたします。(何が「よろしく」かよくわかりませんが…)